糖尿病の食事療法:フレンチでおいしくカロリーを減らす方法!
大阪市北区のレストランで先月末、糖尿病患者らがフランス料理を楽しむ食事会が開かれた。参加したのは、近くにある関西電力病院で糖尿病の治療を受けている患者やその家族と医師、管理栄養士の計10人だ。
この日のメーンは、牛ヒレ肉の網焼き。海の幸と野菜のテリーヌ、根セロリとジャガイモのポタージュスープ、サラダ、デザートにはパンナコッタと2種類のシャーベットがつく。
シェフの馬殿(ばどの)周二さん(57)が、牛肉は網焼きにして余分な脂を落とし、ポタージュスープに加える生クリームやバターは控え、糖尿病患者でも食べられるよう、約700キロ・カロリーに抑えた。
参加した同市の主婦Cさん(64)は「メニューは豊富なのに、低カロリーですから安心です」とうれしそうに牛ヒレ肉をほおばっていた。
同病院は、フランス料理の食事会を2002年から年に3〜4回実施している。院長の清野(せいの)裕さん(65)は、「これまでの糖尿病食は、カロリーや栄養素にばかりこだわりすぎていた。むしろ、おいしく食べながら血糖を管理する方法を身につけた方が効果的」と言う。
低カロリーでもおいしいことを実感してもらうのが食事会の目的だ。募集するとすぐに定員いっぱいになってしまうほどの人気で、70人の会食になったこともある。
食事会に妻と参加しているという同市の保護司Dさん(68)は、食事会の料理を日常の食生活にも取り入れている。
例えば、ソースやマヨネーズを上からかけるのではなく、料理の下に敷くと量を抑えやすい。竹川さんは「以前は野菜をあまり食べなかったが、盛りつけの工夫で食べやすくなった」と話す。
同病院は院内の糖尿病患者の食事指導でも「おいしさ」に配慮している。塩分を控えただし汁を3種類出して糖尿病患者に味見してもらい、満足度を調べて、入院食に反映した。
栄養管理室長、北谷直美さん(50)は「基準に従って食事の量などを決めていっても、満足感がないと長続きしない。目で楽しみながら、ゆっくりとおいしく食事をすることが、無理なくカロリーを抑えることにつながる」と語っている。
糖尿病で薬が必要になっても、血糖管理の基本は食事と運動だ。糖尿病が軽ければ、それだけでも良くなる。しかし食事の制限を続けるのは楽ではない。おいしく食べながら、カロリーを減らす工夫を紹介する。
<糖尿病とは>
血液中の糖分は、膵臓(すいぞう)から出るホルモン「インスリン」の働きにより、筋肉組織や肝臓に取り入れられてエネルギー源になったり、脂肪になったりし、調整されている。
インスリンの分泌量が減ったり効きが悪くなったりすると、血液中の糖分が増え、全身の血管が徐々に傷つけられていく。糖尿病が悪化すると、失明や腎不全、心筋梗塞(こうそく)などを招くことがある。
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