子宮筋腫・他人の体験談を参考に治療選択を!
東京都あきる野市のM美さん(51)は、1993年秋に子宮筋腫(きんしゅ)が見つかってから、治療せずに様子を見る経過観察を続けている。子宮筋腫があっても、つらい症状もないからだ。
半年に1回、まつしま病院で超音波や血液検査を欠かさず受けている。
院長でもあるM美さんの主治医は、数年前から手術をM美さんに提案している。子宮筋腫が徐々に大きくなったうえ、子宮と茎でつながる有茎筋腫とわかったからだ。
子宮筋腫は14センチほどになった。これだけ大きいと、足の静脈を圧迫し、血液の塊ができて血管が詰まる血栓症を招き、命にかかわる恐れも出てくる。茎がねじれ、強い痛みが起こることもある。
だが、M美さんは、閉経を迎えるまでは、経過観察を続けようと決めている。
子宮筋腫は、女性ホルモン(エストロゲン)の働きで大きくなるとされ、個人差はあるが、閉経後は平均で2割程度縮小する。子宮筋腫が閉経後も大きくなるなら、筋腫ではなく、悪性腫瘍(しゅよう)(子宮肉腫)の可能性が高い。
女性ホルモンが減れば、骨盤内の臓器を支える靱帯(じんたい)のハリが失われる。子宮筋腫で重くなった子宮は下がりやすくなり、違和感(下垂感)に悩まされることもある。
閉経後、子宮筋腫の大きさがどう変わるか、下垂感や周辺臓器への影響が出るかどうか。それを見極め、手術も考えることにしている。
そう決めたのは、主治医と話し合ったからだけではない。子宮筋腫・内膜症体験者の会「たんぽぽ」の活動も支えになった。
子宮筋腫が見つかった直後、知人と設立した。現在の会員は約700人。相談活動や講演会も行うが、互いの体験を語り合う交流会を大切にしてきた。
会員同士で話し合ううちに、「自分は子宮筋腫の手術を受ける必要がないのではないか」「もっと自分に合った子宮筋腫の治療法があるのでは」と再考するきっかけになることも少なくない。子宮摘出手術を受けるかどうかを迷っていた人が、既に全摘して重い症状から解放された会員の話を聞き、手術を決断したこともある。
M美さんは「情報はあふれ、医師が十分に説明してくれても、簡単に決断できない。私も今、閉経を迎えた人たちの話を聞いて、子宮筋腫の治療を選ぶ心構えをしているところです」と話す。
M美さんの主治医も「最近、子宮の全摘はだめ、という風潮も感じますが、治療に正解はありません。大切なのは、焦らず納得した選択をすること。同じ悩みを持つ人がどう対処したかを知ることは、大いに役立つでしょう」と話しているという。
